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「夫とは別居」「離婚届も書いたの」マチアプで知り合った既婚女性の甘い言葉…信じて交際したらどうなる?
写真はイメージです(metamorworks / PIXTA)

「夫とは別居」「離婚届も書いたの」マチアプで知り合った既婚女性の甘い言葉…信じて交際したらどうなる?

「夫とは10カ月前から別居していて、離婚届も書いている。あとは提出するだけ」――。

そんな説明を受けた男性が、マッチングアプリで知り合った女性との関係について、弁護士ドットコムに相談を寄せました。

女性は既婚者ですが、夫の不倫や親族からのハラスメントを理由に別居中で、離婚についても夫婦間では合意しているといいます。

男性はすでに一度会って手をつないでおり、今後、さらに男女関係へと発展した場合、女性の夫から慰謝料請求を受ける可能性があるのか不安を抱いています。

SNSやマッチングアプリでは「別居中」「離婚協議中」という相手と出会うケースもあるようです。法的には、どこからが不貞行為となり、慰謝料請求のリスクが生じるのでしょうか。

●別居中でも法的リスクは消えない

離婚届が受理されていない以上、法律上は夫婦です。そのため、「別居中」「離婚協議中」といった事情があっても、原則として不貞慰謝料の問題は生じ得ます。

裁判実務上、慰謝料請求が否定されるのは、不貞関係が始まった時点で婚姻関係がすでに「破綻」していた場合に限られます。

婚姻関係が破綻しているとは、「婚姻共同生活の平和」がすでに失われ、回復の見込みがない状態を指します。

今回のケースのような事情は、破綻を裏付ける強力な事情にはなりますが、これだけでただちに「交際しても安全」と言い切れるわけではありません。

●どこからが不貞行為?

不貞行為の定義について、判例では「自由な意思に基づく配偶者以外の者との性的関係(肉体関係)」としています。

そのため、単に「手をつなぐ」「数回食事に行く」といった程度では、ただちに不貞行為と認定される可能性は低いでしょう。

しかし、注意が必要なのは「肉体関係がなければ絶対に安全」とは限らない点です。 裁判例では、「ホテルに長時間、滞在した」といった行為が、婚姻生活の平和を破壊したとみなされ、不法行為として慰謝料の支払いを命じられたケースもあります。

●「もう離婚する予定」は免罪符にならない

また、相手が「もう夫婦仲は終わっている」と言っていたからといって、それを信じた男性が必ずしも免責されるわけではありません。

相手の「もうすぐ離婚する」という言葉を鵜呑みにして交際を始めた場合、裁判所から「過失(不注意)」があったと判断され、慰謝料請求が認められる可能性が高くなります。

相手の離婚が正式に成立するまでは、深い交際について慎重に判断することが、自分を守ることにつながります。(監修:濵門俊也弁護士)

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

この記事は「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談をもとに、新たに弁護士の解説を追加して作成しています。

プロフィール

濵門 俊也
濵門 俊也(はまかど としや)弁護士 東京新生法律事務所
当職は、当たり前のことを当たり前のように処理できる基本に忠実な力、すなわち「基本力(きほんちから)」こそ、法曹に求められる最も重要な力だと考えております。依頼者の「義」にお応えします。

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