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「GWの予定、会社に提出して」職場の命令に「プライバシー侵害では」の声 違法性は?
イメージイラスト(ChatGPTで作成しました)

「GWの予定、会社に提出して」職場の命令に「プライバシー侵害では」の声 違法性は?

GWなどの長期休暇を社員がどこに行っているのか、「予定」を提出させる会社があるそうです。弁護士ドットコムにも、そうした予定を書き込んだ「行動予定表」の提出を義務付けられているという人から相談が寄せられています。

相談者は「実家に帰省する」「旅行に行く」「自宅で過ごす」などの予定の提出を求められたとのことで、「休暇は従業員の自由なので、会社に報告する義務はないのでは」と疑問を持っているそうです。

SNSにも、GW前に「会社に行動予定表を提出させられた」といった投稿が散見されました。「上司にGW中の予定を出せと言われたけど、プライバシーの侵害ではないか」という不満の声も聞かれました。

こうした休暇中の予定を会社に報告させることについて、法的な問題はないのでしょうか。村松由紀子弁護士に聞きました。

●プライバシーの侵害にあたる可能性

——従業員に休暇をどのように過ごしているか、会社側が予定の提出を求めることに法的な問題はないのでしょうか。

休暇は法によって保障された、従業員の正当な権利です。休暇中の居場所や連絡先の申告を求めることは、プライバシーの侵害にあたる可能性がありますし、従業員が潜在的に休暇を取りづらくなるという弊害もあります。

従って、会社としては、申告を求める必要性を明らかにした上で、従業員の権利に配慮しつつ、方法を決定するべきであり、必要性が低いのに予定の提出を強制することはできません。

●申告が必要な例外とは?

——申告しなければいけない場合とは、どのようなケースなのでしょうか。

会社としては、何らかの必要性があり、休暇中の居場所や連絡先の申告を求めていると思われます。次のような例です。

(1)従業員が旅行先などで大きな災害等に遭った場合に安否を確認するためや、同僚に不慮の事態があった時等に知らせるために提出を求める会社もあるようです。

(2)医師など緊急性があり、迅速な対応が要求される職種もあります。

例えば、(1)のような理由であれば、申告は任意に限られ、申告を強制することはできないと考えます。もちろん、申告しなかったことを理由に、人事評価を下げたりすることは許されません。    

問題は(2)のような理由の場合ですが、緊急性が高く代替可能性が低い職種の場合は、休暇中の居場所はともかく、連絡先の申告はやむを得ないのではないかと考えます。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

この記事は「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談をもとに、新たに弁護士の解説を追加して作成しています。

プロフィール

村松 由紀子
村松 由紀子(むらまつ ゆきこ)弁護士 弁護士法人クローバー
弁護士法人クローバーの代表弁護士。同法人には、弁護士4名が在籍する他、社会保険労務士4名、行政書士1名が所属。企業法務を得意とする。その他、交通事故をはじめとする事故、相続等の個人の問題を幅広く扱う。

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